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IYC2025特集

【特集①】2025国際協同組合年について

一般社団法人 日本協同組合連携機構(JCA)

 国際連合(国連)は、本年2025年を2012年に引き続き、2回目の「国際協同組合年」“International Year of Cooperatives”=IYC2025に制定しました。
 国連は一年間を通じて、平和と安全、開発、人権・人道の問題など特定のテーマを設定し、国際社会の関心を喚起し、取り組みを促すために「国際年」を制定しており、「国際協同組合年」はその一環として制定されました。
 「国際協同組合年」を制定した国連総会決議「社会開発における協同組合」(2023 年12月)では、「すべての加盟国、ならびに国連、その他すべての関係者が、協同組合を振興し、持続可能な開発目標の実施と社会・経済開発全体に対する協同組合の貢献に対する認知を高める方法として、「国際協同組合年」を活用することを促す」とその目的を述べています。
 ご存知のとおり「持続可能な開発目標(SDGs)」は、貧困や飢餓、不平等、気候変動、紛争などの課題を解決するための国際的な目標です。人々が自発的に組合員となり、相互扶助の精神に基づき、協力して事業を営み、共通の願いを実現し、課題を解決する組織である協同組合はSDGsに貢献し得る組織として期待を寄せられているのです。その上で協同組合のSDGsへの貢献に対する認知を高め、協同組合を振興するために「国際協同組合年」を制定したのです。

 日本の協同組合の全国組織は、IYC2025を持続可能な開発目標(SDGs)の達成に向けた協同組合の取り組み、とりわけ持続可能な地域社会をつくる協同組合の取り組みをさらに進め、協同組合に対する認知を高めていく絶好の機会として受け止め、「2025国際協同組合年全国実行委員会(以下、全国実行委員会)」を立ち上げました。全国実行委員会は以下の4つの活動目標を掲げています。
 ①協同組合に対する理解を促進し、認知度を高めること
 ②協同組合の事業・活動・組織の充実を通じてSDGs達成に貢献すること
 ③地域課題解決のため協同組合間連携や様々な組織との連携を進めること
 ④国際機関や海外の協同組合とのつながりを強めること
 そして、この活動目標の達成のためにIYC2025のロゴ・テーマ「協同組合はよりよい世界を築きます」の普及や、国際協同組合デー記念中央集会イベント(7月5日、東京国際フォーラム)、「“協同”がよりよい世界を築く~連続シンポジウム・座談会」(全9回)を開催などの取り組みを進めています。
 また、全国の協同組合組織では、IYC2025や「協同組合のアイデンティティに関するICA声明」について「学び」「実践し」「発信する」取り組みが広がっています。

 IYC2025を通じて、現代社会における協同組合の存在意義を理解していただき、共感と参加を広げていきましょう。

【IYC2025のテーマ】

「協同組合はよりよい世界を築きます」 ”Cooperatives Build a Better World”

 協同組合モデルがいかに多くの世界的課題を克服するための不可欠な解決策であり、2030年までに持続可能な開発目標(SDGs)を実現する努力を加速させる上で、いかに重要な役割を果たし続けているかにスポットライトを当てるもの

【IYC2025のロゴ】

(形)よりよい世界を築くために世界中の人々が互いに結びつき、団結している様子を表しています。

(色)持続可能な開発目標(SDGs)のアイコンから着想を得た3色で構成されており、赤は社会、青は経済、緑は環境を、合わせてSDGsへの協同組合の貢献を表しています。

IYC2025のロゴ
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