AgLab Monthly
【あぐラボマンスリーNo.38】第1回「サステナブルガストロノミーの日記念祭」は大盛況
JAグループのイノベーションラボ AgVenture Lab(以下あぐラボ)から、あぐラボの活動についてご紹介します。
毎年6月18日は「サステナブルガストロノミー(持続可能な食文化)の日」です。地球環境の悪化や、貧困・飢餓の広がりに強い問題意識を持つ国際連合が定めました。
あぐラボは、サステナブルガストロノミーの重要性を訴えるために、この日に合わせてのイベント「サステナブルガストロノミーの日記念祭」を初めて開催しました。
実は、あぐラボは東京都のスタートアップ支援事業「TIB CATAPULT」の事業者として採択されています。TIB CATAPULTであぐラボが取り組むテーマは、サステナブルガストロノミー実現に向けてのスタートアップ支援。6月18日に合わせてイベントを開催したのも、同事業の一環です。
会場は東京・大手町のあぐラボ。あぐラボの荻野浩輝理事長による冒頭あいさつに続いて、東京都のTIB CATAPULT担当者が、都によるスタートアップ支援体制を説明しました。
イベントのメーンイベントは、3人の識者による講演。
最初に登壇したFAO(国際連合食糧農業機関)駐日連絡事務所の日比絵里子所長は、飢餓の原因が気候変動だけでなく、経済や国際間の紛争にもあると指摘。農業分野以外にも広く視野を広げることが、飢餓の解決に必要だと訴えました。

続いて国際農林水産業研究センター(JIRCAS)の飯山みゆき氏が登壇。「食料システムと人の健康のつながり」をテーマに講演しました。
3人目の登壇者であるミシュラン・グリーンスター獲得店「nôl(ノル)」の野田達也シェフは、エンジニアから料理人に転じた異色の経歴を歩んだ背景を説明。さらに、「循環とはなにか」を意識して調理することの意義や、フードロスの減少を目指す自身の取り組みなどについて講演しました。
識者による基調講演に続いて、あぐラボがお手伝いしている慶應大学SFCゼミ内の未来構想ワークショップで学ぶ学生たちが登壇し、3つのチームに分かれて、ECサイトを活用した野菜のブランド化やこんにゃく素材のおしぼり製造、保存食にもギフト用にも使えるブレッド缶など、テーマに沿った起業アイデアを披露しました。
イベントの最後にはフードテックに取り組むスタートアップ4社が登壇し、各社の技術や商品、今後の戦略などをPRしました。
ネットワーキングには、イクラに似た海藻由来の食品をまぶしたちらし寿司や、使用済みホップを再活用したビール、おから原料のカツサンドなどサステナブルに配慮した飲食品が提供され、約90人の来場者が舌鼓を打ちました。

登壇した識者やスタートアップと来場者らの情報交換も活発に展開され、この日のテーマであるサステナブルガストロノミーの大切さを、改めて認識する一日となりました。
AgLab Monthlyの、より詳細な内容はこちらからご覧いただけます。
https://agventurelab.or.jp/news/aglabmonthly-no38/