AgLab Monthly
【あぐラボマンスリーNo.42】JAアクセラレーター第7期が大詰め
あぐラボの看板事業「JA アクセラレーター第7 期」が大詰めです。同プログラムは、農業や地域社会が抱える課題の解決を目指すスタートアップの支援が目的。応募総数189件から採択されたスタートアップ9社が参加し、JA 全農や農林中央金庫、ホクレン農業協同組合連合会の職員らが約6か月にわたり、JA グループのアセットやあぐラボの施設を活用して伴走します。
11月6日(木)の成果発表会(DEMO DAY)を控えて、課題解決にますます熱が入る3件の活動事例を紹介します。
「こどもふるさと便サイト」オープン
世の中に社会課題は星の数ほどありますが、「こどもの機会格差問題」ほど支援と解決が急務となっているテーマはないでしょう。
この課題の解決を目指して、ネッスー株式会社は「こどもふるさと便」のふるさと納税受付サイト(https://kodomo-furusato.com/)をオープンしました。
「こどもふるさと便」は、ふるさと納税を通じて地域の特産品や体験を“応援品”として、こども食堂やひとり親家庭、難病と向き合うこどもたちへお届けする仕組みです。地域の農協・漁協と連携し、農産物や海産物を、ふるさと納税を財源に購入し、こどもたちに届けています。
寄付者は、他のサイトと同じ返礼率で返礼品を受け取りながら、こどもの支援に参加できます。
ネッスーは6月から、伴走者やあぐラボの事務局と週次ミーティングを開催。新しいプロジェクトの開発に取り組み、北海道音更町で、JAおとふけ・JA士幌町と連携した、“カレー用野菜”を応援品として送るプロジェクトが成立しました。また、全国に農産物を届ける、市場を活用した物流ネットワークの構築も推進。関西圏での新規連携先市場がうまれ、支援エリアのカバー率が大幅に向上しました。
「農産物・海産物の需要振興」と「こども支援」。重くて大きな二つの課題の解決を目指して、ネッスーの挑戦はさらに続きます。
北の大地で自律移動ロボットの実証実験・ビジネスモデル構築
皆さんもご存じのように、農業が直面する最大の課題の一つに、労働力不足や高齢化があります。こうした課題の解決を目指し、Various Robotics株式会社はAIとロボティクス技術を活用して、農作業の自動化や省力化に取り組んでいます。
同社は、あぐラボと毎週のようにミーティング。開発の進捗状況や実証計画を共有してきました。また、北海道を実証フィールドとして、ホクレンや北海道庁、道総研とも連携しながら、農業現場で運用可能な実装型ロボティクスの活用を目指しています。
北の大地で進化を遂げたVarious Roboticsの最新ロボットが、全国の農地を疾走する光景が間もなく現実のものとなりそうです。
「空き家」活用で地方創生
人口の減少や地方の過疎化を背景に、空き家の増加が全国的な問題になっています。
ADDress社は空き家や遊休施設を短期滞在拠点として活用し、JAグループの地域ネットワークと結びつけることで、農業・観光・交流による新たな地方創生を目指しています。
各地のJAと協力して、農村に短期滞在する都市住民が地域活動へ参加する仕組みづくりや、農作業体験、農繁期に不足しがちな労働力の補完など、宿泊施設としての活用にとどまらない多彩な内容の地域共創プログラムを模索しています。
AgLab Monthlyの、より詳細な内容はこちらからご覧いただけます。
https://agventurelab.or.jp/news/aglabmonthly-no42/