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食・農・地域の未来とJA

日本の食・農・地域の将来についての有識者メッセージ

やっぱり、日本の農畜産物は素晴らしい!

林修 JAグループ サポーター

これまでのJAグループサポーター活動を振り返って

 皆さん、こんにちは!JAグループサポーターの林修です。
 私は以前から、JAグループの皆さんとはお仕事をご一緒する機会がありましたが、JAグループサポーターに就任したのは2018年からで、あっという間に5年がちました。
 振り返ってみると、テレビや新聞を活用した情報発信からイベント出演、地域での講演会など、あらゆる活躍の場をいただいたことに感謝しています。中でも、JAグループや協同組合、最近では農業が置かれている厳しい現状などについて、動画やデータ素材に整理してまとめたものも作っています。自分で言うのもなんですが(笑)、ポイントや数字を押さえて分かりやすく出来上がっているので、是非、ご覧になってくださいね。(https://life.ja-group.jp/hayashi/
 そして、活動を通じて感じたことは、やっぱり、日本の農畜産物は素晴らしい!そして美味おいしい!ということです。

日本の農畜産物の魅力とは

 僕は小さい頃から、食べることが大好きで、「食」にずっと興味を持ってきましたが、日本の食のレベルは非常に高いと思っています。
 例えば、沖縄県で生産されているパインアップルの「ゴールドバレル」。芯まで柔らかく、信じられないほど濃厚で甘いんです。その果汁が口の中にほとばしる。僕の中で、フルーツの王様です。
 そして、僕はビールも大好きなのですが、ビールといったら枝豆ですよね。旬は夏というイメージがありますが、新潟県では約40種類もの品種が栽培されていて、5月中旬から10月中旬まで、リレーするように旬が訪れるんです。品種によって、味の違いも楽しめます。
 それから、今、皆さんに注目していただきたいのが、牛乳です。美味しくて、栄養価も高いです!しかし、コロナ禍以降、消費の低迷が続いていて、さらに、これから迎えるゴールデンウィークは学校給食向けが停止してしまいます。そのまま飲む他にも、濃厚さをかして料理やデザートに少し加えると違った味わいも楽しめるので、色々試してみたいですよね。
 こうした品質の高さの裏には、必ず、生産者や産地のたゆまぬ努力と知恵があることを、サポーター活動の中で何度も目の当たりにしてきました。

日本農業が置かれている現状

 今、コロナ禍や不安定な世界情勢、そして物価上昇などによって、社会の意識が大きく変わる転機を迎えているのではないでしょうか。日本の農業生産も大きな影響を受けており、肥料や家畜の餌、燃料などの生産資材の高騰によって、生産の現場からは深刻な声が聞こえてきます。

 さらに、日本国内の食料自給率はカロリーベースでわずか38%であり、生産者の減少や高齢化は、深刻な状況です。そして近年、世界的な異常気象による自然災害の被害は、甚大なものとなっています。一方、世界的な人口増加は続き、2030年までに世界の人口は約85億人になると予想されており、これらの要因は、日本の食料安全保障を脅かすことになります。
 JAグループでは、「国民が必要として消費する食料は、できるだけ国内で生産する」「国消国産こくしょうこくさん」を提唱していますが、その重要性は一層増していると思います。

JAグループサポーター就任6年目の意気込み

 僕が予備校で長年、競争について持っているポリシーはただひとつで、負ける相手とは戦わないということです。アメリカやオーストラリアのような大陸型の大規模農業が可能なのは、日本でごく一部の地域のみです。日本ではそれほど広くない農地でも、技術と情報を集約し、生産者が助け合いながら、非常に高いレベルの農業を確立してきた歴史があると思っています。この日本農業ならではの強みがあれば、これから先の不安定な世界情勢の中でも、先行きは決して暗くはありません。
 そして、食料の多くを輸入に頼っている日本にとって、生きることに欠かせない「食」をどうやって安定させるか、その一番大事なポイントは、「国消国産」の「消」の部分が握っているのではないでしょうか。これだけレベルの高い日本の農畜産物について、もっともっと、消費者の皆さんに関心を持ってもらい、知ってもらい、応援してもらい、手に取り、購入して、食べて・飲んでいただく。季節の彩りある花をおうちに飾って素敵な日常を楽しんでいただくこともおすすめしたいです。
 JAグループサポーターとして、僕の役割も益々ますます、大きくなっていると実感しています。JAグループサポーター6年目も、がんばります!

林修

林修 はやし・おさむ

東進ハイスクール 東進衛星予備校の現代⽂講師。東京⼤学法学部卒。現在、東大特進コースなどの難関大学向けの講義を中心に授業を行い、抜群の東大合格実績を誇る東進ハイスクール東進衛星予備校の躍進に大貢献している。テレビコマーシャルでのセリフ「いつやるか?今でしょ!」が⼤流⾏し、「今でしょ!」が2013年ユーキャン新語・流⾏語年間⼤賞を受賞した。テレビ番組でMCを務め、レギュラー番組も多数。
2018年4月よりJAグループのサポーターとしても活躍中です。

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