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JAグループ全国機関のトップに、若手時代のエピソードをシリーズで伺います。
歩んできた経験を通して、JAグループをより知る“Start”にしていただければ幸いです。

JA全中の神農佳人会長 後編

生き続ける事務局の経験/自分を大事に「忘れないで」

JAトップたちの若手時代を聞く
 JAグループは、全国約1,000万人の組合員に向けて多彩な事業を総合的に展開し、日本の食と農、そして地域社会を支えています。本企画では、JAグループ全国機関のトップたちに、シリーズで自身の若手時代のエピソードを伺っていきます。
 仕事を重ねながら歩んできた経験に触れ、JAグループをより知っていただく“Start”にしていただければと思います。
 今回は、JA全中の神農佳人会長にお話を伺いました(前編4月、後編5月公開)。

生き続ける事務局の経験

 事務局での経験で築き上げたつながりは、今の仕事にも生き続けています。その一つが、高速道路の建設をめぐる出来事です。事務局を務めていた当時、わたしは27、28歳だったでしょうか。大切な農地を含め、土地の売買に対する考え方は地権者によって異なるものですから、代替地の要望、譲る土地に対する確実な評価の希望、売買による税金対策の相談、譲渡後の農業経営への心配など、納得のいく交渉を進めるために専門家を交えた話し合いの場をいくつも設けました。
 地権者のところには、しょっちゅう足を運びました。午後10時すぎまで交渉が続く日もありました。困った案件があれば先輩に相談しました。その際には必ず自分が考えた案をたたき台として示し、意見を聞くようにしました。
 交渉が終わり一段落したとき、組合員の皆さんから感謝の言葉を多くいただいたことが印象深いです。振り返れば、土地を売り渡す立場の身になって相談に応じ、自ら積極的に話しかけ、多くの人と対話した積み重ねがあったからかもしれません。それまでの事務局の経験を生かせた結果かと思います。そして、長くたった今でも、時折、感謝の言葉をいただきます。ありがたいことです。

JAの仲間たちと長野オリンピックスタジアムにて。1列目中央(神農会長)

JAグループの学びと成長

 JAグループは、地域での昔からの付き合いの中で、年齢に関係なく親しみを持ってもらえる組織だと思います。訪問活動でも快く受け入れていただける環境の職場は、なかなかありません。
 農家の生産部会でも、事務局を若手の営農指導員が担当する場合が多くあります。農業の先輩たちが考えていることや困っていることを直接聞ける、貴重な勉強の機会です。営農に限らず、金融、共済、購買・販売など、いずれの分野でも同じことが言えます。
 全国のJAの代表機能を持つJA全中も同様です。若手職員が貴重な経験を積める、やりがいのある職種は、なかなかありません。やりがいを持って仕事ができるからこそ、チャンスも広がるのです。

ブドウの剪定作業をする神農会長(日本農業新聞提供)

自分を大事に「忘れないで」

 今、JAで働いている人、これから一緒に働いてくれる人たちには、一生懸命に仕事をするだけでなく、自分を大事にすることを忘れないでほしいと思います。
 最近の息抜きは畑作業です。自由にブドウづくりをする時間は、心を軽くしてくれます。
 肉体的にも精神的にも、きちんとした生活があって初めて仕事に集中できます。組織のためだけに働く時代は終わりました。自分を大事にしつつ、JAに誇りを持って目的に向かい、事業を進めてもらえればと思っています。

JA全中の神農佳人会長
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